「特別なスキルも英語力もない…」
かつてそう思い込んでいた30代の私ですが、外資系企業へ転職し、実際に働く中で気づいたことがあります。それは、「何者でもない」と感じていた自分にも、きちんと評価される強みが備わっていたという事実です。
この記事では、日系企業でのキャリアに閉塞感を覚えていた私が、どのように外資系への転職を果たし、どんな点が評価されたのか、実体験をもとにお話しします。 転職に興味はあるものの、「自分にはハードルが高い」と感じて、あと一歩が踏み出せないでいるあなたへ。
この記事を読むことで、ご自身の可能性を改めて見つめ直すきっかけを掴んでいただけたなら、これほど嬉しいことはありません。
日系企業で評価されず自信喪失…キャリアに迷う「何者でもない」私のリアル
私は10年以上、同じ日系企業に勤めていました。
真面目に業務へ取り組み、それなりの評価は得ていたつもりです。しかし、昇進は遅々として進まず、年齢を重ねるにつれて将来への不安が募るばかりでした。 周囲に目を向けると、同期や後輩が海外赴任を手にしたり、他社で新しいポジションを得たりと、着実にキャリアの階段を上っていく様子が目に入ります。その一方で、自分はいつまでも「現場の作業をこなす担当者」という役割から抜け出せない感覚に囚われていたのです。
とはいえ、私には家庭がありました。守るべき子どももいます。大きなリスクを冒して失敗した場合を想像すると、転職という選択肢はどうしても重く感じられました。 「このままで、本当にいいのだろうか?」という漠然とした焦りを抱えながらも、「しかし、自分に他社で通用するような特別なスキルなどあるのだろうか?」と、自信のなさが頭をもたげ、自問自答を繰り返す毎日でした。 外資系企業で働くことなど、当時の私にとっては「自分とは縁のない、別世界の話」でしかなかったのです。
「このままは嫌だ!」現状打破を決意、外資系転職への挑戦が始まる
そんなある日、ふと目に留まった外資系企業の求人情報が、私の心に変化をもたらしました。
そこに記載されていたのは、驚くほど現在自分が担当している業務に近い職務内容。応募条件も、想像していたよりずっと現実的なものだったのです。
これを機に、「自分のこれまでのキャリアを徹底的に見直してみよう」と決意しました。過去の業務経験や実績を一つひとつ整理していくうちに、ある事実に気がつきます。それは、「日々の業務を通じて、専門的な知識や経験が、自分でも気づかないうちに、しっかりと積み上がっていた」ということでした。
具体的には、生産管理プロジェクトにおける進捗管理や外部業者との折衝経験。コスト削減目標に対し、実際に成果を上げた具体的な取り組み。そして、製造現場と本社機能をつなぐ調整役として奮闘してきた経験などが挙げられます。 幸い、TOEICのスコアも、最低限ではありますが履歴書に書けるレベルは保持していました。
応募を決めてからは、面接本番を想定し、「どのような目標に対して、具体的に何を実行したのか?」「直面した課題に対し、どんな工夫で乗り越えたのか?」といった点を深く掘り下げ、自分の言葉で明確に伝えられるよう、入念な準備を進めました。 突出して輝かしい実績があったわけではありません。しかし、等身大の自分を正直に、そして具体的に語ることで、新たな道が開けるのではないかと感じられたのです。
特別なスキルは不要?外資系で本当に評価される「専門性」と「伝える力」
入社してまず感じたのは、「専門知識を持つ中途採用者は、即戦力として大きな期待を寄せられている」という職場の雰囲気でした。
必ずしも、誰もが目を見張るような特別なスキルや難関資格が必須というわけではありません。むしろ重要視されるのは、日々の業務に直結する「実務経験」そのものなのです。 私のケースでも、前職の日系企業で地道に培ってきた知識や経験が、そのまま新しい環境で役立ちました。工程管理の手法、原価に対する意識の高さ、そして取引先との交渉の進め方など。これらは、たとえグローバル企業が相手であっても通用する、普遍的な「実務遂行能力」だったと言えるでしょう。
一方で、もう一つ強く求められると感じたのが、「どのように伝えるか」というコミュニケーション能力です。自身の業務成果を上司や関連部署に報告・説明する場面では、論理的な思考に基づいた構成と、明確な結論を示すことが常に求められました。 ここで肝心なのは、「何をやったか」という事実報告に留まらず、「なぜその方法を選んだのか?」「その過程でどんな困難があり、どうやって乗り越えたのか?」といった思考のプロセスや背景まで、言葉で的確に説明できること。つまり、「伝える力」そのものが、一つの重要なスキルとして評価される文化が存在するのです。
英語苦手でも大丈夫!外資系で通用する「実践的」英語力と慣れるコツ
英語力に関しても、私が最初から流暢に話せたわけでは決してありません。正直なところ、今現在もネイティブスピーカーのように自由自在とは言えないのが実情です。
それでも、日々の業務において「英語を使わざるを得ない」環境に身を置いたことで、少しずつですが着実に慣れていくことができました。 初めに取り組んだのは、Netflixで日本のドラマや映画を英語字幕付きで観ることでした。聞き慣れた日本語のセリフが、英語ではどのように表現されるのかを確認する。「なるほど、こういう風に言えば伝わるのか」と、表現のバリエーションを吸収していったのです。 また、AIを活用した英会話練習サービスなども利用し、たとえ単語レベルであっても、とにかく積極的に口に出してみる訓練を繰り返しました。
ここで重要なのは、「間違いなく、完璧に話さなければ」と過度に身構えることではありません。むしろ、まずは「使ってみる、伝えてみる」という前向きな姿勢が大切だと感じます。 外資系企業には、実に多様な国籍の人々が働いています。そのため、非ネイティブスピーカーの英語が飛び交うのは日常的な光景。「多少たどたどしくても、意図が相手に伝われば十分」という、ある種の寛容な文化があります。むしろ、自信を持って堂々と話す態度こそが、周囲からの信頼獲得につながるのではないでしょうか。
まとめ|自信がないあなたへ – 環境を変えれば「評価される自分」が見つかる
外資系企業という新しい環境で働いてみて痛感したのは、かつて自分が抱いていた「何者でもない」という感覚は、必ずしも自身の能力不足が原因ではなかったのかもしれない、ということです。それは単に、自分の持つ価値や強みを正当に評価してくれる環境に、これまで身を置いていなかっただけなのかもしれません。
実際に私が評価されたスキルや経験は、決して特別なものではありませんでした。整理すると、以下のようになります。
- 日々の業務を通じて培われた専門知識や実務経験(現在の仕事の延長線上にある、ごく当たり前のスキルで十分です)
- 「なぜ、どのように考え、取り組んだのか」を論理立てて説明する力(いわゆるロジカルシンキングや説明能力)
- 完璧さよりも「伝えよう」とする積極的な姿勢と、場数を踏むことによる英語への「慣れ」
そして、これらすべてを支える上で最も大切なのは、「自分にはまだ可能性があるはずだ」と信じ、変化を恐れずに行動を起こしてみる、その勇気だと私は考えています。
「自信が持てない」かつての私と同じあなたへ、エールを込めて
もし、以前の私のように「自分には特別な強みなんて何もない」「外資系で活躍するなんて、到底無理だ」と思い込んでいる方がいらっしゃるなら、それは非常にもったいないことだと、心から伝えたいです。
あなたの中には、必ず、誰かに評価されるべき価値ある経験やスキルが眠っているはず。ただ、今いる環境や立場が、それを「見えにくく」しているだけなのかもしれません。
働く環境を変えるという選択は、自分自身の隠れた価値に改めて気づく大きなチャンスとなり得ます。勇気を出して、ほんの少しだけ、今の場所から足を踏み出してみませんか。そうすれば、見える景色は確実に、そして想像以上に大きく変わっていくことでしょう。
この記事が、あなたの輝かしい未来への扉を開く、小さな、しかし確かな一歩となることを願ってやみません。